期待しすぎなければ、素直に秀作。おすすめ度
★★★★★
原作を読まず、内容も期待せずに観たら、かなり面白かった。精神世界とエロスと虚構とが入り交じり味わい深い。残念なのは、少し作りが安っぽいのと、主人公の市川美和子が映画のイメージにそぐわないこと(Hシーンが多いので、脱げる女優というと限られてくるかな?)「感じやすいひと」というのに私は魅力を感じる。相手の気持ちや状態を察知しすぎてしまい、いっぱいいっぱいになってしまうひと。でも、人間が必要としているひとというのは、そういうことを「わかってくれるひと」、感じやすいひとなんだと思う。そういう人間自身はつらいと思うけれど。全てを受け入れ、何も言わず相手を癒すことができたなら…。そんなことを考えながら観た。
はっきりいって、すさまじい出来です。
おすすめ度 ★★★★★
大変良く出来ています
。他の方がコメントされているとおり、
買って良かったと思います。
概要
フリーライターの朝倉ユキ(市川実和子)の兄(木下ほうか)がアパートで餓死した。その現場に行った彼女の眼に止まったのは、コンセントに繋がれたままの掃除機。以後、ユキはいたるところで「死の匂い」を嗅ぎ取るようになってしまう…。
独自のメールマガジン刊行で脚光を浴びた田口ランディのベストセラー処女小説を、『櫻の園』などで知られる中原俊監督が映画化。その繊細なタッチは、現代社会が死の匂いにあふれかえっている温床であることを痛切に知らしめ、しかしそんなデジタルな時代でも人には心があり、生きて行く力があるということを、さりげなく示唆してくれている。自分自身の世界観を獲得すべく健気に行動する現代ならではのヒロインを、市川実和子が存在感たっぷりに好演。(的田也寸志)