ガラスの仮面の筆者が描く恐怖おすすめ度
★★★★☆
美内さんはガラスの仮面が有名ですが、ホラーでも良い作品があります。
この本には3作品が収録されていますが、そのうち有名な2作品を
紹介します。
「白い影法師」
2年E組窓際から4番目の席。そこは長らく欠番になっていた。そこに座って
6時間目になると生気を吸い取られるからだ。何も知らずに転校してきた
長谷部涼子は、たまたま死の席に座ってしまってから何かが自分の側にいる
気配がしてならない。霊能者照子とその謎に迫るが、そこにはある恐ろしく
悲しい事件が隠されていた。
美内さんのホラーの代表作です。クライマックスは中高生ならトラウマに
なるかもしれない。元々かわいい絵を描く人なのですが、ストーリーや
場面の展開が上手で怖い作品に仕上がっています。
「妖鬼妃伝」
表題の漫画。些細な偶然が積み重なった結果、あるデパートの日本人形展に
入ったつばさと友人。そこにあった人形たちは皺や、ほくろ、白髪などが
生えている妙に生々しいものであった。忘れ物を取りに行った友人が人形展で
行方不明になった所から、異界への扉が開く。神術を操る盲目の美少年。
行方不明が絶えない謎の地下鉄。そして1000年の時を越えて存在する謎の妖鬼妃とは?
美内さんが綴るサスペンスコミックです。
シャラーン、シャラーンと人形が歩く…おすすめ度
★★★★☆
小学生のころに読んだのですが、今でもはっきりと場面場面を思い出せます。
デパートの日本人形展を見た2人の少女が、恐ろしい出来事に巻き込まれます。ひとりは地下鉄に飛び込んで死亡、残ったひとりも謎を追ううち次々怖い目にあっていきます。
デパートや地下鉄という身近で現代的な場所で、昔の豪華な装束の人形たちがそぞろ歩き、うっすらと笑いをうかべた動かぬ表情で、恐ろしい行動を次々とる。それがなんともいやーな感じで…
一番怖かったのは、主人公が気配を感じて自分の部屋(2階)の窓を見るとそこには…! というありがちな場面ですがしばらく窓が見れなかったです。デパートが閉店するまでタンスのなかに隠れて、夜中、ひみつを探る、という部分などはわくわくしたりもしました。
「ガラスの仮面」も異様な迫力に満ちた作品ですが、その作者らしく鬼気せまる作品です。子ども向け雑誌に書いていたと思うのですが…ちょっとこわすぎ…
すばらしい!良作!
おすすめ度 ★★★★★
とても面白いじゃないですか
。出来は今更ながら言うまでもなく素晴らしい。
こつこつお金を貯めてでも買う価値のある一品だと思います!