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何日君再来(ホーリイチュンツァイライ)物語 (河出文庫)

中薗 英助
おすすめ度:★★★★★
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「何日君再来」の作者、そしてその再来を追うドキュメント
おすすめ度 ★★★★☆

 本書を一言でいえば、かつて黄金の声と称えられた中国の往年の大歌手、周[王旋](チョウ・シュアン)や同時代の上海芸能界に関わる多くの人物の評伝だ。ただその構成がなかなか凝っていて面白い。「何日君再来」という戦時中の日本・中国双方でヒットした流行歌をキーワードに、当時中国に滞在していた著者が、横浜の中華街でテレサテンが唄う「何日君再来」を偶然聴いたことをきっかけに、現代中国でのこの歌の再流行やこれに対する当局の圧力なども交えながら、詳細のわからない「何日君再来」流行当時の背景をさぐり、そしてこの歌の作者を探していく。

 著者は8年もの歳月をかけて、様々な文献を調べ、李香蘭(山口淑子)を始めとする多くの関係者とのインタビューや手紙のやり取りを通してこのミステリーを解いていき、最後に作曲者本人にたどり着くまで謎解きの楽しさも味わえる娯楽読み物だ。ただ当の作曲者が文化大革命当時「何日君再来」が原因で迫害を受け、著者が出した手紙も検閲されているのには暗然とさせられた。それにしても「何日君再来」のようなすぐれた流行歌は、これを創った人間の企図や流行に圧力をかけようとする当局の意思とかかわりなく、大衆自身が好んで歌うことによって人々の間に膾炙し、後世にまで伝わっていくんだなあということを強く感じた。またテレサテンが、歌詞の最後を「再来来」と唄っていたとは気づかなかった。



すばらしい!良作!
おすすめ度 ★★★★★

大変良く出来ています 。ファンであれば購入価値は高いかと存じます。
感動やドキドキ感を手元に置いて、私同様に何時でも手に取って思い返して頂きたいと願います。



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中薗英助



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