未成年には読んでもらいたくない、なんてエゴだろうか。おすすめ度
★★★★☆
最初の数ページで目を疑った。
本を閉じ、帯を確認する。「Yonda? 新潮文庫の100冊」
一瞬帯の付け間違いかしら、なんて事まで頭に浮かぶ。それからは全てに対して嫌悪感。
だが、読み進めていく内に不思議かな、嫌悪感が薄れていくのである。
ああ、性に対してのこういう感性もアリといえばアリかもしれないな、と。(実践する気はゼロだけど)
そうすると、赤裸々に語っている作者にまで好意が芽生えてくるので益々不思議である。
「ちょっとちょっと、病気だって危ないんだからもっと気をつけなさいよ……etc」
突っ込みたくなる軽快な文章に、最後はまるで作者と知り合いのような感覚で読んでしまった。ひとえに、巧みな文章力所以だろうか。
とは言え、それでも性の意識がまだ固まりきっていない未成年には読んでもらいたくないのである。大人と自称している私のエゴだとしても。
タイトルは『愛より先にセイコーを』って感じおすすめ度
★★★★☆
文体は軽やかあっけらかん、卑猥語は誌面に飛び散っている。この本にはすごく同情すべき被害者が出てこない。なにせ、主人公がナニを好きでたまらないというストーリーだもん。で、セイコー友達は男はかなり年上から中学生まで、女友達は歳のいったのはいない。
でもまあ、よくこれまでシャブ中毒にされたりヤクザの女にされたりしなくて幸運だったね。まるで地雷原を素足で歩いているようなものだもの。
でも、勘違い男が女性に妙なことをしたり、性犯罪撲滅に心血を注いでいる人が怒ったりしなければいいですが。
最後に、斉藤綾子さんは著作数が少ないようですが、やはり、体験したことでなければ筆が進まないのかな。
内容は凄いが、軽妙に読ませるおすすめ度
★★★☆☆
これは小説じゃなくてエッセイですな。カタカナ語が多いのだが、この軽妙な文章は独特のリズムがあって結構笑える。自意識過剰の馬鹿野郎を皮肉っている場合が多いが、しっかりやることはやるのね。このように、男を相対化できる視点を持った文章家は大いに必要とされるところだろう。この人は、バイセクシュアルということらしいが、どちらかというと女性に精神的な愛情を求め、男は「体」だけという感じだ。
上出来
おすすめ度 ★★★★★
出来は非常に良いです。非常に洗練された魅力的なものになっていると思います。
ご参考になれば幸いです。大変お勧めですよ!!