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 よもつひらさか (集英社文庫) |
この作家のものは、ありきたりな読者の想像を簡単に打ち砕いて思わぬ視点から、考えだにしなかった結末にもっていくのが特徴的であり痛快だ。その作法が分かってからはいかに先回りして読者が読みながらこの作家ならこういう筋立てでいくだろうと勝手に作品を構築していく面白さがあっていい。もちろん自分の構築と作者のそれが違っていても全く落胆はしないし大抵は「う〜んそうきたか」となるからである！作者の発想の自由奔放さが楽しい。異界・冥界・ミステリー・伝奇・ファンタジー・ホラー・空想・SFなどその幅の広い知識に裏打ちされた自由な展開。後味がじつに爽快である。奇妙で残酷であってものどごしさわやかな読後感である。 |
 金雀枝荘の殺人 綾辻・有栖川 復刊セレクション (講談社ノベルス イH- 2 綾辻・有栖川復刊セレクション) |
復刊である、館ものの正当派推理。
凄惨な事件ではあるが、警察に代わって、探偵役を果たす人物が用意されていて、 トリックを一つ一つ解き明かしながら、真犯人へと迫ってゆく、少し時代を感じる推理作品。 物語は、真犯人を推理するという一点にしぼられて書かれているので、明快で、爽快感すら伴う。 著者である今邑彩氏は、私の特に好きな作家で、出版されている作品はすべて読んだ。 「よもつひらさか」「蛇神四部作」「明日の朝に」といった、独特の世界を展開する著者であるが、最近は新作を見ない。 本書の巻末に配されている、著者による復刊あとがきを読むと、そのあたりの出版界の事情が推察される。 つまり、ウリとなる、魅力ある探偵キャラなどのアイディアが、当時は不足していたらしい。 私は、著者の構築する世界が、殊の外好きだ。 「明日の朝に」が書かれた時点では、著者は体調を壊されていたらしい。 お身体を大事にされて、もう一度、新しい構想の作品を、我々の前に提供していただく事を熱烈希望します。 何だか、ファンレターの様なレビューになってしまった。 |
 鬼 |
読んでいる方みなさんそうだと思うのですが、
こうだろうなと言う方向へ話しは進みます。 その展開があまりにもスムーズで違和感が無い上に、ラストはひとひねりあるものですから、 う〜ん・・うますぎる！とため息が漏れるほどです。 今回の短編集で特に気に入ったのは「たつまさんがころした」です。 最後の最後で”なるほど！”と手を打ってしまいました。 とにかく万人に受け入れられる本だと思います。 女性に限っては、嫌いな人はいないんでしょうか。 自信を持ってお薦めできる一冊です。 |
ゆうべ 今邑彩 が夢枕にたたれてこうおっしゃったッ・・・！
雑誌などへの登場が急増している人気アイドル 今邑彩。この日のイベントには撮影に使用した極小ビキニで登場。
この日は立ち見が出るほどの大盛況。セリフの１つ「見ちゃだめよ」を披露すると、１００人を超える観客からは悲鳴があがった。
う～む意味深。こりゃまさにあれだね。ほら、なんつうかその、
『 幸福というものは、一人では決して味わえないものです。 』（ アルブーゾー ）
胸に染み入る言葉ですなあ。
コルベットとそして誰もいなくなる
今邑彩の「そして誰もいなくなる」イッケミよぅ♪ かの有名なアガサクリスティーの「そして誰もいなくなった」を七夕祭の演劇でする事になった女子高のお話し。 幕が上がり舞台上では劇がはじまった。最初に毒殺される役の娘が本当に毒殺されてしまった。 ...
よもつひらさか 今邑彩
よもつひらさか (集英社文庫)今邑 彩集英社このアイテムの詳細を見る12編の世にも奇妙な物語 “戦慄のホラー短編集”と書いてあるとおり 戦慄の〜は大げさなキャッチコピーだと思うけど 確かに背筋がぞくりとするような結末の話が多い印象的なのは「よもつ ...
鬼 今邑彩
鬼今邑 彩集英社このアイテムの詳細を見る人の心の隙間に住み着いてる鬼 平穏な生活をしてるぶんには気がつかないだけでもしかしたら誰にでも住んでるのかもしれないそんな“鬼”を描いた8編の短編集子どもを思う母親の心に棲む鬼「カラス、なぜ鳴く」 でき ...
蛇神 今邑彩(イマムラアヤ)
筆者である今邑彩さんはヒッチコック映画『裏窓』を念頭に置いた『「裏窓」殺人事件』と言う本も書いていますが、まさにヒッチコック的。 知らず内に流砂か底なし沼にでも取り込まれるかの如き主人公の様子を傍観していなければならないスタイルが絶妙 ...
七人の中にいる 今邑彩(イマムラアヤ)
さて、今回は今邑彩さんの傑作ミステリ長編。 『七人の中にいる』です。 『傑作』も何も、私が思うに基本的に(特に近年の)今邑彩作品に外れはありませんので。 特に女性主人公型は今邑彩さんの本領発揮の作品ですのでね。 間違いないです。 ...
翼ある蛇 今邑彩(イマムラアヤ)
この作品は今邑彩ファンの中でも評価が分かれるのではないかと…？ P41からP110まで、第二章はまるまる日本神話を中心とした各国の神話の話が続きます。 私もまあ… 動機は覚えてませんけど、日本神話系の書物を何冊か読んだ事がありまして。 ...
いつもの朝に 今邑彩(イマムラアヤ)
今邑彩作品を片っ端から読むキッカケになったのは、2005年の 世にも奇妙な物語 秋の特別編 でした。 今邑彩さんは、最近でも珍しい女流ミステリー作家さんですね。 気持ち良く起きれた朝の如く、非常に綺麗で美しい文章を書く方です。 ...
双頭の蛇 今邑彩(イマムラアヤ)
この私（どの私なんだかはさて置き）が数日掛りでやっと片付けた１冊ですので、今邑彩作品にしてはけっこう手強い部類だと思います。 『蛇神』及び『翼ある蛇』を『起』とした上で、延々と『承』に徹するかのような1冊で、内容的には非常に唸らせられる ...
鬼 今邑彩
さて、そんなワケで今回は私が現在最も敬愛していると思われる今邑彩さんの最新作『 鬼 』です。 実は今邑彩さんのレビューは既に何本か書いてるんですけどね。 おそらくは、このレビューが皆様の前に上げる初のレビューになるかと思いつつ。 ...
『鬼』 今邑彩
著 ・ 今邑 彩. カラス、なぜ鳴く／たつまさんがころした／シクラメンの家／鬼／ 黒髪／悪夢／メイ先生の薔薇／セイレーン. 以上が収録されている短編集です。 （作者曰く）「ホラーサスペンス」で、怖くて不思議な空間にしてくれる。 ...